精神疾患で調子がわからないのは、なぜ?
「精神疾患のせいか、なぜかいつも、うまくいかない…」
「自分の本当の調子が、自分でもよくわからない…」
「周りの人に、自分の状態をうまく説明できない…」
もし、あなたがそんな「目に見えない壁」を感じているなら、一度立ち止まって、ご自身の状態を客観的に見つめてみませんか?
T&Nリサーシャの『視える化』3つの特長
センサーで客観的に記録
あなたの感覚だけでなく、センサーが捉えた客観的なデータでご自身の状態を把握します。
「共通言語」で対話
データは、ご家族や支援者との間で感情的な対立を生まない「共通の言葉」となり、相互理解を助けます。
再発防止のサインを発見
自分では気づきにくい不調のサインをデータから見つけ出し、安定した生活の維持と再発防止につなげます。
T&Nリサーシャの『視える化』は、独自に開発した計測システムを使い、革細工や織物といったもの作りの動作(力加減、リズム、回数など)をセンサーでデータとして記録し、グラフなど「目に見える」形にするサービスです。
感情や思い込みではない客観的なデータは、あなた自身も気づいていない心身の波や、あなただけの作業ペースを教えてくれる、いわば「心の鏡」。
この鏡を通してご自身を深く理解し、ご家族や支援者と「共通の言葉」で対話することで、無理なく、あなたらしい次の一歩を踏み出すお手伝いをします。
【コラム】カウンセリングや日誌との違い
一般的なカウンセリングやご自身でつける日誌が、主に「感覚」や「記憶」を頼りにするのに対し、『視える化』は「センサーが記録した客観的なデータ」に基づきます。
言葉にしにくい、あるいは自分でも気づいていない心身の状態を、ごまかしのきかない事実として映し出す点に、大きな違いがあります。
ご自身の状態についてさらに詳しく知りたい方は、公的な情報源もご参照ください。
厚生労働省:みんなのメンタルヘルス
「視える化」がもたらす、3つの変化
T&Nリサーシャの『視える化』は、単に数値を測るだけではありません。客観的なデータという「心の鏡」を通して、あなたと、あなたの周りに、大切な3つの変化をもたらします。
「なんとなく」の不調から、「理由ある」自己理解へ
“自分のことは自分が一番わかっている、はずなのに…”
もの作りの動作を、加速度センサーなどを搭載した独自開発の計測システムで記録します。すると、安定していた動作のリズムや力加減が、心身の不調によって乱れる様子がグラフとして見えてきます。
「なぜか今日は調子が悪い」という感覚が、「動作の乱れ」という客観的なサインとして現れるのです。これは精神疾患を持つ方が自己理解を深める上で重要な手がかりとなります。その事実を知ること。それが、自分でも気づけない心身の波を捉え、無理のないペースで毎日を過ごすための、確かな土台になります。
すれ違う心配から、寄り添う「共通言語」へ
“心配する家族の言葉が、かえってプレッシャーに感じる…”
精神疾患や発達障害を持つご本人の「頑張り」と、ご家族の「心配」。その思いがすれ違う時、客観的なデータは、感情的な対立や根拠のない憶測を離れ、お互いの想いをつなぐ「共通言語」になります。
「グラフが少し下がっているから、今週はゆっくり休もうか」そんな風に、事実に基づいた穏やかな対話が、ご本人の安心と、ご家族の納得を育みます。
焦りや不安から、「納得できる」次の一歩へ
“周りはどんどん先に進んでいる気がして、焦ってしまう…”
私たちの目的は、急いで就職することではありません。
データという客観的な根拠があるからこそ、
- 「今なら週3日から働けそう」
- 「今は生活リズムを整える段階」
といった、あなた自身が心から納得できる判断が可能になります。
これは、無理な挑戦による体調の悪化や再発を防ぐことにも繋がります。周りのペースに惑わされず、あなただけの最適な道筋を、一緒に見つけていきましょう。
「心の鏡」となる、具体的なプログラム
『視える化』では、もの作りを通して、あなたの状態を客観的に記録していきます。現在は、主に以下の活動を「心の鏡」として用いています。
革細工
落ち着いて、一つひとつの作業に丁寧に取り組む力が分かります。
- 計測項目例:
- 指定された刻印を正しく選べるか
- 安定した力加減で、リズミカルに作業できるか
- 木槌の振り幅をコントロールできるか
織物
手順を守り、継続して作業に取り組む力が分かります。
- 計測項目例:
- 手順道具の向きを間違えずに織ることができるか
- 集中して作業を継続できるか
「自分だけのペース」を見つけた、利用者の声
『視える化』を通じて、多くの方がご自身の状態と向き合い、次の一歩を踏み出しています。
その中から、いくつかの改善ストーリーをご紹介します。
【事例1】精神疾患による将来への不安から、調子がわからない状態が続いていたAさん
左の図は、Aさんの革細工の刻印を打つ回数の変化をグラフにしたものです。AはAさんの変化、Allはこれまでに計測した人の変化を表します。Allは試行回数41回目以降安定するのに対し、Aさんは変動が見られます。
- 課題 (Before): 将来への漠然とした不安が強く、作業の安定性に大きな波がありました。
- T&N リサーシャの支援 (With): まず、『視える化』でご自身の状態を客観的に把握。次に、グラフを見ながらカウンセリングを重ね、不安の原因と、それが作業にどう影響するかをご自身で理解できるようサポートしました。
- 結果 (After): 自分の状態を客観視できるようになったことで、不安との付き合い方が分かるように。そして、作業量が安定。自信を持って次のステップに進むことができました。
【事例2】20年以上ひきこもり、外出が困難だったBさん
- 課題 (Before): 長年のひきこもり状態にあり、公共交通機関の利用も困難でした。
- T&N リサーシャの支援 (With): まず、数か月に一度の来所からスタート。『視える化』でわずかな変化でもご本人と共有し、「できていること」を確認し続けました。ご本人のペースを最優先し、焦らず、少しずつの環境変化を促しました。
- 結果 (After): 来所回数が徐々に増加。さらに、自信がつき、ご自身の力でバスに乗って通えるようになり、行動範囲が大きく広がりました。
【事例3】病状の悪化に気づけず、入退院を繰り返していたCさん
- 課題 (Before): ご自身では気づかないうちに病状が悪化し、入退院を繰り返していました。
- T&N リサーシャの支援 (With): 『視える化』で作業時間の変化を計測。「作業ペースが速すぎるのは、不調のサインかもしれない」という仮説をご本人と共有しました。
- 結果 (After): 作業時間の変化を「再発のサイン」として意識できるようになり、ご自身で体調管理が可能に。そして、その後は大きな不調なく、安定した生活を送られています。
【事例4】復職に焦り、無理を重ねていたDさん
左の図は、Dさんの刻印を打った際のゴム板への衝撃の変化を表します。Dは、Dさんの変化、Allはこれまでに計測した人の変化を表します。Allは、0.6~0.8Gの範囲で緩やかに0.7Gに収束していきます。ところが、Dさんは0.5~0.9Gの範囲で大きく変動しています。
- 課題 (Before): 復職への焦りから無理をしてしまい、かえって体調を崩すという悪循環に陥っていました。
- T&N リサーシャの支援 (With): 『視える化』で作業時の衝撃度を計測。「衝撃が0.6Gを下回ると、身体的疲労のサイン」という基準をご本人と設定。そして、データに基づき、客観的な視点から働き方を調整するよう助言しました。
- 結果 (After): データという「無理のサイン」を意識することで、ご自身で疲労を管理できるように。客観的な根拠を持って職場と相談し、無理のない範囲から復職を再開。その後、安定して勤務を続けられています。
「心の鏡」で、はじめの一歩を。
ご自身の状態を客観的なデータで見てみませんか?
T&Nリサーシャの無料相談は、単にお話をお伺いするだけではありません。
ご希望に応じて、『視える化』プログラムの一部を体験していただきます。そして、ご自身の特性やペースの一端を、客観的なデータとしてご覧いただくことも可能です。
データという「心の鏡」でご自身と向き合い、納得のいく次の一歩を一緒に見つけましょう。
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よくあるご質問
- Q具体的にどのようなデータを計測するのですか?
- A
加速度センサーや力覚センサーを搭載した独自の計測システムを使用し、もの作りにおける動作の速度、リズム、力の加減、作業回数などを記録します。そして、これらのデータから、ご自身では気づきにくい集中力の持続時間や、心身の疲労度などを客観的に分析します。